KING SUPER LIVE 2024

SPECIAL
スペシャル

「KING SUPER LIVE 2024」
ライブレポート DAY2

6年ぶり4度目の開催となった「KING SUPER LIVE 2024」。
2日間で過去最多の29アーティストが出演し、最多の100曲を披露。
2日間計10時間に及んだライブの模様をお届け!
  • 宮野真守
    DAY2のトップバッターを務めた宮野真守は、ドラミングの音と共にセンターステージに現れ、そのまま微動だにしないというパフォーマンスを繰り出した。宮野に注目する観客をよそに、止まっていた時間は約45秒。堪えきれずあふれ出した「マモー!」という歓声が会場に充満したその時、宮野の〈Come on!〉というかけ声で時が動き始め、「EXCITING!」のサウンドが鳴り響いた。血湧き肉躍るようなグルービーなビートと繰り返されるギターリフ、リズムに合わせて飛び跳ねるようにしてダンスを繰り出し、〈Yeah~!〉とフェイクや低音のラップを聴かせ、この1曲で観客を魅了した。間髪入れず自身が出演したTVアニメ『THE MARGINAL SERVICE』OPテーマ「Quiet explosion」を繰り出すと、エモーショナルなロックチューンに会場も大歓声で沸いた。「待ちに待ったキンスパ! 昨日もすごかったけど、今日もみんなの度肝を抜くラインナップです。最後までお楽しみください!それでは、KING SUPER LIVE 2024スタート!」高らかにDAY2の開幕を宣言した。

  • 愛美
    2番手に登場した愛美は、まずは自身も出演したTVアニメ『魔法少女マジカルデストロイヤーズ』のオープニングテーマ「MAGICAL DESTROYER」を繰り出す。腕を掲げて「愛美です。キンスパDAY2よろしくお願いします!」と気合い十分。アッパーのハードコアサウンドに乗せて〈ハイ!ハイ!〉と声をあげ、座り込んで歌ったり、キレのあるラップをかますなどして会場を圧倒した。続いてはギターを弾きながら「メリトクラシー」を披露。ロックにそしてキュートにギターをかき鳴らしながらリズミカルな楽曲を歌いこなす姿はDAY1ともまた異なる魅力を放つパフォーマンスだった。

  • 保志総一朗
    「キンスぱっぴぃ~DAY2!『Star journey』行きます!」と言って、宇宙の映像をバックに同曲を歌った保志総一朗。同曲は、声優活動30周年アニバーサリーミニアルバムの収録曲で節目にして新しい挑戦が詰まっているという1曲。そんな楽曲を今回のステージではゲストアーティストとして、ヴァイオリニストの水谷美月、保志が率いる音楽ユニット“Isla・la”のメンバーで、同曲の作詞も手がけている小寺可南子をコーラスに迎えた特別編成で披露。さらに壮大になった楽曲に乗せて、ステージを左右に駆けながらシャウトするように歌い〈Hey!Hey!〉と熱く拳を振り上げる姿が印象的だった。

  • 岡咲美保
    「ココロトラベル」では雲の中に浮かんだドアを開けて登場するといった仕掛け。バックの映像は草原や海などに変化し、まさしくさまざまな場所を旅しているかのような演出だ。ちょっと切なさのあるメロディを、真っ直ぐでかわいらしさのある歌声で歌いあげた。岡咲カラーの黄色のペンライトで埋め尽くされた会場を見渡し「温かい空間!」と笑顔を満開にした岡咲。MCでは「キングレコード所属のアーティストがみんな大好きで、キンスパのことももちろん存じ上げていて、そのキンスパに初めて出ることができました!」とコメント。衣装についても「自分のカラーのイエローと“夢見る少女感”を意識しました」とのこと。「ペタルズ」はTVアニメ『ジャヒー様はくじけない!』第2クールエンディング主題歌で、アーティストとして初のアニメタイアップとなった作品。それを初参加のキンスパで歌える喜びを嚙みしめながら、〈みんなでクラップしましょう!〉と語りかけながら、全力のパフォーマンスで観客のハートをつかんだ。

  • 千葉翔也
    ロックなイントロと共に「今日はみなさんの風になります!」と登場したのは、今年1月にEP『Blessing』でアーティストデビューを果たした千葉翔也。EP同名の表題曲「Blessing」のMVでも使用した自前のギターを相棒に、演奏しながらハイトーンを交えた真っ直ぐな歌声で観客を魅了。「みなさんの声を聞かせてください!」と観客を煽る場面もあり、わずか1曲ながら、これが初ライブとは思えない程のパフォーマンス力の高さを見せ、アーティスト千葉翔也の存在感をキンスパの歴史に刻みつけた。

  • 七人のカリスマ声優
    これまでの雰囲気とは一変し、陽気なサウンドと共に登場したのは七人のカリスマ声優。ユーモアたっぷりのパフォーマンスで会場に笑いを巻き起こした。昭和のコメディアン牧伸二の「やんなっちゃった節」等で有名な原曲『Ta-Hu-Wa-Hu-Wai』の一部替え歌カバーを用いた「めちゃめちゃカリスマ」で、まずは自己紹介を繰り広げる。一癖も二癖もある7人の個性に、“慄いた”どころか沼ってしまった人も多いだろう。「皆さんこんばんは。俺たちがカリスマです!」と、天を仰ぎながらの挨拶。「何のこっちゃかまだ分からないと思いますが、徐々に分かっていくと思うので安心してください。今日は顔だけでも、声だけでも、名前だけでも、歌だけでも、踊りだけでも覚えて帰ってください」と、小野友樹(伊藤ふみや役)。続く「カリスマジャンボリー」では、腕をぐるぐる回すダンスや、耳に残るメロディなど中毒性抜群の同曲で、会場全体を明るい雰囲気に染めてくれた。

  • HACHI
    今秋フルアルバムのリリースとともにキングレコードからのメジャーデビューが発表された、バーチャルシンガーのHACHI。この日歌った「ビー玉」は昨年8月に配信された楽曲で、牧歌的な夏の情景やラムネの瓶に入っているビー玉を、失恋の切なさや儚さと重ねて歌ったミディアムバラード。透明感のあるシルキーボイスと、耳心地のいい優しいサウンドがKアリーナ横浜に広がると、会場は大きな拍手で包まれた。「このような大きなステージで歌わせていただけて、本当にうれしいです」とHACHI。キングレコードに仲間入りしたことを告げ「皆さんこれから、どうぞよろしくお願いたします!」と挨拶をしてステージを締めくくった。

  • ツルシマアンナ
    4月に配信シングル「1日は25時間。」で、デビューを果たしたツルシマアンナ。放送中のTVアニメ『夜のクラゲは泳げない』エンディング主題歌で、作詞・作曲・編曲とプロデュースを努めているのは人気ボカロPの40mP。アー写のイメージと同様のピンクの衣装とクラゲをイメージした長いツインテールで登場した。ピンクのペンライトが会場を彩る中、キュートな声で「一緒に!」と観客に声をかけると手拍子が広がった。

  • カノエラナ
    ツルシマからの流れを受けるように同じくTVアニメ『夜のクラゲは泳げない』オープニング主題歌「イロドリ」でスタートしたカノエラナのステージ。夜の海のような静けさと共に楽曲が始まり、爽快なバンドサウンドや、サビでの熱い歌声で会場を圧倒した。「すごい!人が多い!青色でクラゲみたいだよ」と曲に合わせたペンライトの色に嬉しさを滲ませると、「おまえ誰だよと思われている人もきっといると思いますが、シンガーソングライターの“カノエ”が名字で“ラナ”が名前、カノエラナでございます」と自己紹介。観客に好きな色を聞くが、カノエが深緑が好きだと話すと会場は徐々に緑色に変化していく。そんな様子を見ながら披露したTVアニメ『ティアムーン帝国物語~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~』エンディングテーマ「Queen of the Night」では、凜とした歌声を会場に響かせた。

  • 堀江由衣
    DAY1と異なり、ボブのウィッグ姿で登場した堀江由衣。まるで物語の世界から飛び出して来たような雰囲気で、ダンサーと息の合ったダンスで魅せながら2曲を披露。TVアニメ『K RETURN OF KINGS』オープニング主題歌「アシンメトリー」は、途中でバグパイプの音が出てくる少しクラシカルで舞踏会のように華やかな楽曲。「2日目もお世話になっております堀江由衣です。せっかくなのでコール&レスポンスをしてもいいですか?」と言い、携帯電話会社やクレジットカード会社、銀行名を聞くというコール&レスポンスを繰り広げ、「私が言うのも何ですけど、皆さんあまり個人情報はしゃべらないほうがいいですよ」と、オチをつけて笑いを巻き起こした(笑)。2曲目にはTVアニメ『とらドラ!』エンディングテーマ「バニラソルト」を歌唱。決して甘いばかりではない、堀江由衣の魅力にあふれたステージだった。

  • saji
    ボーカル&ギターのヨシダタクミが、スポットライトを浴びながら切なくも繊細な歌声を響かせる「スターチス」で始まったsajiのステージ。ボーカルのヨシダからはコロナ禍など巡り合わせの悪さもあり、「sajiはもうこれ以上、飛べないんじゃないかと思っていた」と告白。しかし「昨日と今日、皆さんが僕たちの曲を聴いてくれている姿を観て、まだ羽ばたけるんじゃないかと思いました。最後にもう少しだけ、僕らに勇気をくれませんか?」とコメント。胸を熱くするようなMCの流れで披露されたのはsajiとしてのデビュー曲でTVアニメ『あひるの空』第1弾エンディングテーマ「ツバサ」。「君たちに歌ってほしいアニメがある」とオファーを受け、sajiとしての物語をスタートさせたこの楽曲もアニソンの歴史の1ページとしてしっかりと刻まれた。

  • RISE(Extreme Hearts)
    アニメ『Extreme Hearts』から生まれた、野口瑠璃子(葉山陽和役)、岡咲美保(小鷹咲希役)、優木かな(前原純華役)、福原綾香(橘 雪乃役)、小澤亜李(小日向理瀬役)]の5人からなるキャラクターユニットが、キンスパのステージに初登場。まずは同作の挿入歌「大好きだよって叫ぶんだ」をパフォーマンス。劇中のキャラクターが着ている衣装を再現した姿で、元気よくダンスと歌を届けた5人。MCでは「私たち(せーの)RISEで〜す!」と声を合わせて挨拶。センターステージに移動して、アニメのエンディングテーマ「SUNRISE(ver.RISE)」を披露。劇中で描かれる友情と夢に向かう真っ直ぐな姿そのままに、息のあった歌唱とキラキラとしたパフォーマンスに光を照らされたような明るさが会場に広がった。

  • 七海ひろき
    DAY1と同曲ながらもまた違う魅力を見せつけるパフォーマンスで会場を圧倒した七海ひろき。ステージをただ歩くだけしかり、走る姿、差し出す手、表情全てが洗練されている七海のパフォーマンスはどの角度から見ても楽しめる。これまでとは違う道を歩み、アーティストデビューしてまもなく5年を迎えるが、決してその道は平坦ではなかっただろう。「It's My Soul」からは、自分の夢を曲げることなく道を進むことの苦しさとその先に見る素晴らしい景色があることが、まさしく体現されていた。ラストはカメラに向かってウインクを決め、歓声があがる中「盛り上げてくれてありがとうございました!」と感謝を伝えた。

  • 上坂すみれ
    4人のダンサーと共にステージに登場し、まずはTVアニメ『ポプテピピック』オープニングテーマ「POP TEAM EPIC」を繰り出した上坂すみれ。疾走感のある同曲に、〈ハイ!ハイ!〉と声をあげて観客をあおった上坂に、観客も全身全霊で〈ハイ!ハイ!〉と声を返す。「は〜い!今日もお会いしましたね、どうも〜。今日も皆さんの盛り上がりがすごいです。先ほどの堀江さんのコール&レスポンス、えげつなくなかった?みんなの個人情報がすごい漏洩してたけど大丈夫(笑)?」と上坂。自分もコーレスがしたいと言い、かつてスターチャイルドレーベルに所属していたという話をすると、「スター!」と「チャイルド!」でコーレスを展開しうれしそうな表情。最後に「みんなが人生のヒロインです」と話をまとめて「ハッピーエンドプリンセス」をパフォーマンス。〈ですわ!〉口調のユーモアたっぷりの歌詞と楽曲を、七変化するようにコロコロといろんな表情を見せながら歌った上坂。ノリのいい同曲に観客は、歓声をあげペンライトを振って楽しんだ。

  • ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- 3DCG LIVE From HYPED-UP 02
    俺たちを忘れてもらっちゃこまるぜとばかり、キンスパに殴り込みした3DCGによるヒプマイ。6ディビジョン、18人が3DCGキャラクターでステージに勢揃いした。1人ずつ全員でマイクをつなぐ「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- +」、各ディビジョンの個性が光る「SUMMIT OF DIVISIONS」。キンスパバンドの生演奏に合わせたスペシャルバーチャルステージを繰り広げ、推しのキャラクターが前に出てくるたびに歓声があがった。
    「今日俺らとキンスパで盛り上がってくれたみんな、最高の時間を過ごせたと思う。やっぱラップって楽しいよな!また会おうぜサンキュー!」(山田一郎/Buster Bros!!!)とコメントし、拳を上げながらステージを後にした。

  • 森口博子
    TVアニメ『鎧伝サムライトルーパー』主題歌「サムライハート」の歌唱でスタートした森口博子。熱く燃えるような歌声を響かせ、会場には〈ハイ!ハイ!〉と叫ぶ観客のかけ声が響いた。MCでは「昨日の感想をエゴサしたら、セットリストが神とか、人生の最期の走馬灯に出てくるなどコメントがありました。今日もそれくらいの思い出を作って、帰っていただけたらと思います」と森口。続けて「みなさんは人生の中で、アニソンによっていろいろ変わったことがあると思います。私もこの曲で人生ががらりと変わりました」と紹介して披露したのは「ETERNAL WIND 〜ほほえみは光る風の中〜」。聞く度に進化を続ける透明感のある伸びやかな歌声と明るい未来に向けた心温まるバラードが、観客の心と身体を癒やしてくれた。

  • 高橋洋子
    後半戦は『エヴァンゲリヲン新劇場版』の劇伴「EM20」をアレンジした高橋洋子の「TENSIONS -welcome to the stage」でスタート。印象的なイントロにザワめきが走る中、約11mの上空からゴンドラに乗って降りて来た高橋。そこから一転、まるでオペラのような壮大さで美しい歌声を響かせ、休憩で少し落ち着いた気持ちを一気に昂らせた。と思いきやMCでは「皆さんこんにちは堀江由衣です(笑)!」と挨拶をして和やかな雰囲気にすると、「休憩時間どこにいたと思います?」と登場するために上からいろいろ見えていたことを話し、再び笑いを起こした。2曲目には「この曲を歌ってこちらの世界に入りました」と紹介して名曲「残酷な天使のテーゼ」を歌唱。コーラスと共に高らかに歌い上げ、ノリのいいイントロでは会場に〈ハイ!ハイ!〉とかけ声が響き、大合唱がKアリーナ横浜に響き渡った。

  • 蒼井翔太
    センターステージに登場し「後半戦行くぞ!」とパワフルに叫んだ蒼井翔太。1曲目にはソリッドなロックチューン「Eclipse」を繰り出す。ノイジーなギターサウンドに乗せて、ワイルドなボーカルを聴かせた蒼井。足元のカメラに投げキッスして手で覆うシーンが映し出されると、大きな歓声があがる。ラストには約20秒の音階が上がるロングハイトーンを響かせ、圧倒的なボーカル力を見せつけた。「今日もすごいでしょ!最高の先輩たちの元でずっと末っ子だと思っていたら、いつの間にか僕にも妹や弟たちができていて、今日はフレッシュなメンバーがたくさんいました。そんなみんなを温かく迎え入れてくれて、お兄ちゃんとしてとてもうれしいです!」と蒼井。「蒼井翔太の曲は幅が広く、アイドルのようなコーレスができる曲もあって。あ、でもそれは今日歌わないの(笑)」とユーモアたっぷりのMC。「伝えたいことがたくさんあるけど、それは歌で伝えますね」と言うと2曲目には、自身が主演を務めるアニメのオープニング主題歌「EVOLVE」を披露。〈Let’s Go!〉のかけ声で、熱いバンドサウンドが鳴り響き、1曲目とは異なるボーカリゼーションで声をパワフルに響かせると、観客のハートを更に熱くさせた。

  • angela
    「乙女のルートはひとつじゃない!」のヨーロッパ調のイントロに乗せて登場したatsukoとKATSU。オペラ調になったり途中でいろんな表情の変化を見せてくれたりとユーモアたっぷりの同曲を、様々な声色を駆使して楽しく歌い上げたatsuko。MCでは「ちょっとウォッカを飲んでいいですか?」と水を一口。そして「私たちがなりすましのカリスマ、angelaです!」と言って天を仰ぐという、前半で登場した七人のカリスマ声優の自己紹介を真似し、会場を笑いに誘う。続いて「KINGS」では観客と振り付けを楽しみながら、〈Big bang〉でジャンプ、〈Big wave〉でウェーブを巻き起こす。観客との一体感みなぎるステージングはangelaの真骨頂。二人もステージを右に左にと走り回り、「もっともっと」と言って客席にマイクを向けると、観客の大合唱が会場に響いた。

  • angela×蒼井翔太
    「あの曲をついにお届けする日がきました」とコメントし、みんなで名前を呼んで蒼井翔太を召喚。「はーい!」と登場した蒼井も揃ったところで、劇場版『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』主題歌「晴れのちハレルヤ!」を披露した。手を振りながらセンターステージに移動するとステップを踏みながらターンをしたりと陽気にパフォーマンス。かわいくて楽しい、つい口ずさみたくなる楽曲に、会場にも笑顔が広がり、身体を揺らしながらペンライトを振っていた。

  • 内田雄馬
    みんなの愛されキャラの内田雄馬は、ワイルドなラップパートなど内田のクールさが光る「Comin' Back」でライブがスタート。エネルギッシュでダンサブルなパフォーマンスに、彼の熱が会場にも伝播し、観客も熱のこもった声援をステージに送った。MCでは以前から作品で共演もし、親交もあった千葉翔也が、キングレコードの後輩になったことを話し、「この長い(アニソンの)歴史を、僕もみなさんと一緒に紡いでいきたいです!」とコメント。そして「皆さんの好きという気持ちが未来への希望です。その好きが、明日の最高の幸せにつながっていく。今日はみんなと一緒に紡いでいきたい」と話し、ロックナンバー「Hope」を披露。ヘッドバンキングや側転をしたりバンドのキメと合わせてジャンプをするなど、内なるエモーションを爆発させた。

  • 水瀬いのり
    披露する2曲のイメージに合わせて足がチラリとのぞく黒のパンツ衣装と1日目とは異なるパープルのポイントメッシュエクステ姿で登場した水瀬いのり。TVアニメ『デッドマウント・ディスプレイ』第2クールオープニングテーマ「スクラップアート」では彼女を取り囲む巨大ビジョンに、幻想的な夜のビル群などが映し出される。アニメの世界観や同曲のMVを再現したような演出が繰り広げられる中、クールだが熱さを帯びた歌声で観客を魅了した。「私にも後輩と呼べる存在が増えて、6年を乗り越えて無事たどり着いた今回のキンスパ2024で歌えて本当に幸せです。『スクラップアート』は6年前の自分には歌えなかった曲なので、それが歌える未来が来て良かったなと思っています」とコメント。また「多色にきらめく、いろんな私、いろんな楽曲、いろんな作品を観て聴いてほしい。人はそれぞれ色が違っていい、むしろそれが美しい。皆さんも自分の個性を大切にしてほしい」と話して「アイオライト」を披露。手や操り糸が浮かぶ幻想的な映像の中で、独特なジャズ調のサウンドに乗せて、伸びやかでミステリアスな歌声を聴かせた。

  • 水樹奈々
    ステージ上にDJが登場し「Kアリーナ横浜盛り上がってますか!」と会場をあおると、大歓声に沸いた会場。そして「NANA MIZUKI!」と呼び込み、トランステクノの激しいビートを鳴らし始めると、会場には水樹の登場を待てない観客のクラップが鳴り響いた。そのビートとクラップが絶頂に達した時、「METANOIA -Aufwachen Form-」のイントロのギターが鳴り、「みんな思いっきり行くぞ!全力の絶唱聞かせてくれよ!!」と叫んでセンターステージに水樹が登場。炎が吹き上がりスパークラーの火の粉が飛び散る迫力の演出。そして水樹の圧倒的なボーカルパワーとパフォーマンスに会場も呼応するように熱さを増していった。続いて自身が出演するTVアニメ『HIGHSPEED Étoile』オープニングテーマ「ADRENALIZED」を繰り出す。水樹のバックバンドCherry Boysのメンバーと背中合わせになったりステージを左右に駆けながら、スピード感あふれる歌声を聴かせた。MCでは「2日間でセットリストがガラリと替わって、キングレコードのメンバーだけど、その中でもアニメ/アニソンというくくりの中だけで、現在と未来がつながっていくような、歴史を感じる様々な曲をお届けできるのって、うちだけじゃない(笑)!?これからも皆さんの人生の伴侶となるような曲や作品をたくさん生み出していきたいなって改めて思いました」とコメント。また名前にちなんで7が大好きな水樹は、「キングレコードは今年で創立93年、あと“7”年で100周年です。その歴史の中にアニメ/アニソンがドンと鎮座していることを、本当に誇りに思います。これからもそのアニメ/アニソン大好き魂を、皆さんと一緒に燃やしまくって行くぞ!」と水樹。そんな彼女のステージを締めくくった「ETERNAL BLAZE」。ステージにはオレンジの炎が噴き上がる中、会場にはオレンジのペンライトの海が広がり、かけ声や大合唱が響き渡る。水樹の言葉通り、アニメ/アニソン大好き魂が最高潮に燃え上がり、最後はジャンプで本編を締めくくった。

DAY2も間髪入れずに
コラボコーナーがスタート!

  • atsuko×愛美×カノエラナ
    3人が歌ったのはTVアニメ『先輩がうざい後輩の話』のオープニングテーマ「アノーイング!さんさんウィーク!」。普段はかっこいい楽曲のイメージが多い3人だが、名前を呼び合ったりジャンプをしたり肩を寄せ合うなど柔和な雰囲気。「さんさんウィーク」と叫びながら会場を盛り上げ、コミカルでポップな同曲の雰囲気もあいまって、ほっこりした空気が流れた。

  • 堀江由衣×上坂すみれ×岡咲美保×七人のカリスマ声優
    続いてはテレビアニメ『スクールランブル』のオープニングテーマで“堀江由衣 with UNSCANDAL”名義の「スクランブル」をコラボ。女性陣がメインパートを、七人のカリスマ声優がコーラスパートを担当し、キンスパならではの大人数の豪華コラボとなった。さらに間奏では堀江が、サックスプレイヤーのユッコ・ミラーを紹介し、サックスソロも披露。最後は堀江が「せーのを言っていいですか?」と演奏者と出演者に確認し、全員でジャンプをしたシーンも印象的だった。

  • 森口博子×保志総一朗×七海ひろき×KATSU
    DAY1でもガンダムソングを歌唱した森口、保志に、七海とKATSUが加わり、TVアニメ「∀ガンダム」オープニングテーマ「ターンAターン」を披露。歌謡曲調のメロディにKATSUのギターが重なり、熱い仕上がりに。ボーカルの3人もそれぞれが普段は異なるタイプのボーカルだが、この曲に乗せて聴くと不思議と心地よい混ざり合いを感じる。それぞれが真っ直ぐに前を見据えて歌唱し、力強い歌声を聴かせてくれた。

  • 宮野真守×蒼井翔太
    ここからは3曲連続で宮野が歌った『うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE』シリーズの主題歌を同シリーズ出演声優の3人で披露。まず1曲目は蒼井がステージ上に登場して「カノン」の冒頭のアカペラを歌うと、「Get Ready!」の合図に合わせて宮野がステージ下からせり上がって登場し、バンドサウンドと共に宮野が声を重ねる。蒼井のパートに合わせて「翔太!」と宮野が呼ぶ場面や背中を合わせたり、お互いシャウトなどを交えながら歌うと、ラストはハグをし次の曲へバトンタッチ!

  • 宮野真守×内田雄馬
    下から飛び出すポップアップでしゃがむ宮野の後ろから召喚されるように登場した内田雄馬は「シャイン」で宮野とコラボ。普段は宮野が行う歌詞の〈Feel me…〉のポーズを内田が行ったのもコラボならでは。カメラに向かってキュートに決めると歓声があがっていた。後輩をリードする先輩といった2人の雰囲気で、最後は2人の手で一緒にハートマークを作るなど見ている観客にも笑顔が広がった。

  • 宮野真守×蒼井翔太×内田雄馬
    そして3人のコラボの最後には、センターステージで「オルフェ」をパフォーマンス。しっとりとした序盤から、疾走感あふれるロックへと展開する同曲。肩を組んだりすれ違いざまにハイタッチしたりと息ぴったりの3人。蒼井はデビュー前、同曲の仮歌を担当していたと開演前の集合取材で語っていた(詳細は集合取材レポートページ参照)ので想いも一入だっただろう。名残惜しそうに何度も何度もジャンプした3人。彼らの強い信頼関係と絆を感じさせた。

  • 水樹奈々×岡咲美保
    水樹奈々は、DAY1で自身の曲を2人でコラボした岡咲美保、水瀬いのりとそれぞれコラボ。まず岡咲とはユッコのサックスを交えて水樹の「DISCOTHEQUE」を披露。岡咲がデビュー前に出場したコンテストに水樹がゲストとして出演していた時に顔を合わせていた二人。そこで岡咲が歌唱した「DISCOTHEQUE」を本人と歌唱するという念願のコラボだ。キュートなダンスを完璧にキメると最後は岡咲が水樹に駆け寄りハグを。嬉しそうに微笑みながら岡咲の頭を撫でる水樹が印象的だった。

  • 水樹奈々×水瀬いのり
    水瀬いのりとは、TVアニメ『戦姫絶唱シンフォギアGX』挿入歌「Glorious Break」でコラボ。同作で水樹は風鳴翼役、水瀬はキャロル・マールス・ディーンハイム役で共演。メインステージ2Fとセンターステージという離れた場所の向かい合わせでスタートした歌唱は、アニメでは敵役だった2人の距離を描いているよう。さらにアニメ最終回を彷彿とさせるような水瀬が手を伸ばすシーンもあり、胸が熱くなる。水樹と共に「Glorious Break!」とコールを全力で仰ぎ、曲が終わると深々とお辞儀をする水瀬の姿に、このコラボへの想いの強さを感じた。

  • ALL LINE UP
    延べ10時間、全100曲というイベントを振り返り「キングレコードの層の厚さを体感していただけた2日間だったと思います」とangelaのatsuko。「キングレコードの絆、チームワークを皆様に感じていただけた、超濃厚で愛にあふれた2日間でした」と水樹。エネルギーはもう残っていないというのに、メンバーからは「まだやりたい」との声もあがる。そんな2日間を締めくくる最後の曲はangelaの「Shangri-La」。タオルを振り回したり、ジャンプしたり、健闘をたたえ合ってハグしたりと、思い思いに楽しんだ出演者たち。そんな雰囲気につられるように観客も「KING SUPER LIVE 2024! DAY1もDAY2もありがとう!!」というコール&レスポンスに応えたり、サビの大合唱が広がる。最後の挨拶では感極まって泣き崩れてしまうメンバーもいたりと、それだけ全精力を注いでいたということだろう。

最多アーティスト出演、
最多曲数となった6年ぶり4度目の開催となった
「KING SUPER LIVE 2024」。
最後は誰もが最強だったと感じる締めくくりとなった。

<DAY2 SET LIST PLAYLIST>

https://lnk.to/KSL2024_DAY2

<DAY2 SET LIST>

M01.EXCITING!/宮野真守
M02.Quiet explosion/宮野真守
M03.MAGICAL DESTROYER/愛美
M04.メリトクラシー/愛美
M05.Star journey/保志総一朗
M06.ココロトラベル/岡咲美保
M07.ペタルズ/岡咲美保
M08.Blessing/千葉翔也
M09.めちゃめちゃカリスマ/七人のカリスマ声優
M10.カリスマジャンボリー/七人のカリスマ声優
M11.ビー玉/HACHI
M12.1日は25時間。/ツルシマアンナ
M13.イロドリ/カノエラナ
M14.Queen of the Night/カノエラナ
M15.アシンメトリー/堀江由衣
M16.バニラソルト/堀江由衣
M17.スターチス/saji
M18.ツバサ/saji
M19.大好きだよって叫ぶんだ/RISE
M20.SUNRISE(ver.RISE)/RISE
M21.It’s My Soul/七海ひろき
M22.POP TEAM EPIC/上坂すみれ
M23.ハッピーエンドプリンセス/上坂すみれ
M24.ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- +/ヒプノシスマイク-Division Rap Battle- 3DCG LIVE From HYPED-UP 02
M25.SUMMIT OF DIVISIONS/ヒプノシスマイク-Division Rap Battle- 3DCG LIVE From HYPED-UP 02
M26.サムライハート/森口博子
M27.ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~/森口博子
M28.TENSIONS – welcome to the stage/高橋洋子
M29.残酷な天使のテーゼ/高橋洋子
M30.Eclipse/蒼井翔太
M31.EVOLVE/蒼井翔太
M32.乙女のルートはひとつじゃない!/angela
M33.KINGS/angela
M34.晴れのちハレルヤ!/angela×蒼井翔太
M35.Comin’ Back/内田雄馬
M36.Hope/内田雄馬
M37.スクラップアート/水瀬いのり
M38.アイオライト/水瀬いのり
M39.METANOIA -Aufwachen Form-/水樹奈々
M40.ADRENALIZED/水樹奈々
M41.ETERNAL BLAZE/水樹奈々
M42.アノーイング! さんさんウィーク!/atsuko×愛美×カノエラナ
M43.スクランブル/堀江由衣×上坂すみれ×岡咲美保×七人のカリスマ声優
M44.ターンAターン/森口博子×保志総一朗×七海ひろき×KATSU
M45.カノン/宮野真守×蒼井翔太
M46.シャイン/宮野真守×内田雄馬
M47.オルフェ/宮野真守×蒼井翔太×内田雄馬
M48.DISCOTHEQUE/水樹奈々×岡咲美保
M49.Glorious Break/水樹奈々×水瀬いのり
M50.Shangri-La/ALL LINE UP

Text:榑林 史章/KING RECORDS
Photo:MASA/増田 慶/田村与